洗い晒しとは、どういう意味ですか?
あなたは、忘れられないような悲しいことや辛いことがあったとき、どのようにしていますか?お酒などを飲んで無理やり忘れようとしていませんか? 流水灌頂供養(りゅうすいかんじょうくよう)という供養の方法があります。塔婆に戒名を書き川に流したり、戒名を書いた塔婆を川に立てたりする供養です。昔は、塔婆ではなく、布に経文と戒名を書いて川に晒すことが多かったようです。 特に、幼くして亡くなったお子さんや、産まれてこられなかったお子さんの苦悩のために、赤い布に経文と幼子の名前を和尚さんに書いてもらい川に晒したのです。 川に晒された布は、日が経つにつれ色褪せていきます。赤い布も白っぽく変色し、経文も子供の名前もやがて消えていきます。それと同時に子供を失った母親の悲しみも洗い流されていきます。洗い晒すのは布だけでなく、愛しい人を失った悲しみなのです。 あなたにどうしても忘れられない悲しい過去や辛い出来事があるのなら、その悲しい過去を布に記し、洗濯をして洗い流してみるのもいいかもしれません。あるいは、お風呂にその布を下げておくのもいいかもしれません。 布に記した悲しい過去や辛い出来事も、やがて布の文字が薄れるように、消えていくことでしょう。 辛いことは、すべて水に流してしまいましょう。